【短編】happy!
「しかもあたしさぁ~…」
その後も、いつもと同じようにお昼休みを過ごしているはずなのに。
瑠実ちゃんのいつもの楽しい話も、
クラスメートのみんながかけてくれる慰めの言葉も、
どこか遠くの方でばかり聞いていたような感じがする。
「え~…であるからに~……」
5時間目の好きなはずの国語の授業も、上の空。
なかなか集中することができなくて、プルプルと左右に頭を振るも全くの効き目なしで。
そこで、気分転換にどこかのクラスが体育の授業中である校庭に目を向けてみることにしたんだ。
…あ、サッカー…やってる…?
「ん?」
思わずちょっと身を乗り出す。
校庭には、白と黒でお馴染みのサッカーボールがたくさん転がっている。