【短編】happy!
「はい、じゃあさようなら~。」
担任の先生のちょっとやる気のなさそうな声を聞いて、ハッと我にかえった。
しゅ…終礼いつのまにか終わっちゃってた…。
ボーッとしてて、帰りの支度が全くというほど出来ていない。
私…今日どうしちゃったかな……なんて急いで鞄に教科書やらノートやらを詰めていると、
「はーるっかちゃんっ」
頭の上から、いつもお馴染みのあの弾んだ声が聞こえてきた。
「る、瑠実ちゃん!どうしたの?」
どもってしまった私を気にすることなく、瑠実ちゃんは机に手をついてニコッと笑った。
「もうすぐ遥、誕生日でしょ?何が欲しいかなぁーっと思って!」
「…誕生日?私の?」
…あ………。
そ、そういえば……
「わ、私もうすぐ誕生日だっ!」