【短編】happy!
それぐらい、1週間後のあっちゃんと過ごす誕生日が楽しみで楽しみで仕方ない。
「フンフ~ン♪フフフ~……ん?」
気持ちよく鼻歌を響かせながら下駄箱までつくと、今まさに頭に思い浮かべていた人物の後ろ姿が、視界のど真ん中に映った。
あ、あれは………あっちゃんだ…!
なんてタイミングなんだろう。
最近、彼とは下駄箱で会うことも無かったのに…。
すごいラッキーだーっ♪
あっちゃんはちょうど校舎を出ていくところだった。
超特急で靴を履きかえて、ウキウキしながら彼を走っておいかける。
「あっちゃ……、歩っ!」
危うく“あっちゃん”が口から出かけたけど、手の平でなんとかそれだけは飲み込んだ。
あっちゃんが嫌がることはそりゃ言っちゃいけないよね、うん。