【短編】happy!
今の今までウキウキと跳びはねていた気分は、ガクン…なんて急降下して。
…それと同時に、ひどい寂しさが嵐のように私の心を襲ったんだ。
「…まっ、待ってあっちゃん……っ!」
─…気づいたら、またあの名前を呼んでいて。
「わ……っ!」
慌てて彼を追いかけようとした足が絡まった。
そのまま、視界がぐわんと前に傾いて。
瞬間、ドシーン!と勢いよく派手に転んでしまった。
「……い、…った…。」
目の前に広がるのは、硬い硬い冷たい地面。
…なんて…、…マヌケなんだろう。
手の平には、ヒリヒリとした痛みがじんわりと走り。
転んだとき投げ出されたスクールバックが、悲しそうに横たわっていた。