【短編】happy!
それからというもの。
学校内で見かけて必死にブンブン手を振っても、
用事があってあっちゃんのクラスへ行っても、
帰り一緒に帰ろうと下駄箱で待っていても。
──無視。
──シカト。
──チラッと見て無視…。
挙げ句の果てには、
『私…あっちゃんを怒らせるようなことしたかな…?』
三日三晩寝ずに考えても分からなかった彼が怒っている理由。
だからその日、私は思いきってあっちゃんを無理矢理引き止めたんだ。
……のだけれど。
『……その名前で、2度と話しかけんな』
小さく握った袖を振り払われ……
ふりに振り絞った勇気は、はかなくも無残に砕け散り。
逆に彼をもっと怒らせてしまうという、大失態をおかしたのです。
…案の定、お弁当を届けにいった今日のお昼も…
当然あんなことに……。