【短編】happy!
「…うっわ。それはひっどいね~歩くん…。」
「…グス…ッ」
「うんうん。泣け泣け。気持ちは分かるよ~うんうん。」
「んなっ、泣いてなんかないしっ!」
─…あれから、凹みながら肩を落として自分の教室まで帰ってきた私。
そこで1番に声をかけてくれたのが、クラスで1番の仲良しの、瑠実(ルミ)ちゃん。
力なくストッと腰を降ろした私を、前のその席の人に許可を得ず堂々と座って
“猫背だよ~”
なぁんて言いながら、ポンポンと背中を叩いて慰めてくれた。
…だけど、いや、確実に。
瑠実ちゃんは面白がっているような気がするんだよなぁ…。
「だぁから言ったでしょお~?歩くんは遥の届けたお弁当なんて、受け取らないってさぁ?」
…って言う瑠実ちゃんの顔…すっごいニヤニヤして楽しそうだし…。