兄貴は家庭教師...?《平凡妹Xイケメン兄貴》


お父さんの声が聞こえた。


「それにしても、あの3人、仲良くやってるみたいだな」


「当たり前じゃないの。
 あんな昔のこと、誰も覚えてるわけないものね」

お父さんたちは、へいぜんとそういう。



昔のこと?何のことだろう?



「悠也もさすがに覚えてないよな。
 俺と、お前が結婚したときのこと」

ん?

「よく考えれば、あの3人・・・・
 全員、血、つながってないんだな」


「ええ。悠也は、あなたとその前の奥さんとの子供で、
 サクラは私と前の夫との子供。彰人は、私たちの子供」



・・・・・え?

おれたち、きょうだいじゃないの?

後ろを振り返ると
そこには真っ青な顔で
立っている、サクラ。



「サ・・・・、サクラ・・・・?」

「お、おにいちゃん、、今の話・・・・」



おれたちは
そのまま部屋に戻り
布団のなかで声を出さずに泣いた。
朝まで泣いた。





「おれたち・・・、きょうだいなんかじゃない。
 ただの、たにん、なんだ」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~

俺はこの日を忘れない。


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