兄貴は家庭教師...?《平凡妹Xイケメン兄貴》


『お兄ちゃん!?!?!!!』


部屋の中から突然声が聞こえた。


振り向いた悠也さんは
「サクラ・・・・、お前起きて・・」

悠也さんが言い終わらないウチに
サクラはずかずかやってきて
私にこう言う。

「兄ちゃんは、ウチだけのものだから!!!」

勢い良く、ドアをしめられた。


私と悠也さんの間は
ドアによって憚れた。

やっぱり、こうなんだ。

閉ざされた
分厚いドアは
まるで私達のようだった。

心も体も、
もう触れられない
場所にあるのかな。


「開けてよ・・・開けてよ・・・!
 悠也さんっっ!!!!!
 いやあぁぁああぁぁぁぁぁぁ!」


私はドアの前に、泣き崩れた。








< 98 / 114 >

この作品をシェア

pagetop