俺の隣の俺の女
あたしは倒れた女に
近づいた
「な・・なによッ
仕返しでもする気?
じゃあしなさいよ」
「しないよ?
あたしは自分が嫌だって
思うことしたくないもの。
ただ・・・」
ポケットから
絆創膏と柔らかい綿の布をとりだした
最近傷が多いから
よくポケットに
入れておいてたんだ。
布で女の傷口を
軽く拭き
血がでてるところを絆創膏で止血した
ん~
本当は消毒液がいるんだけどしょうがないよね
「・・・・・あたし、あんたにたっくさん
ひどいことしたのに
なんであんたは優しく
するの?余計ムカつく。」
「・・あたしはあなたのやった事は決して許せない。
でも、あなたとあたしに
一つ共感したことがある。」
「・・・・・・?」
「あたしもあなたも
みんな翔が好きなこと」
女達も翔も目を
見開いていた
「・・・だから、あたしにあんなことしたんでしょ?」
ちょっと間をおいて
ゆっくりコクンと
女は頷いた
「・・・あたし翔が好きだった・・・体だけでも良いから繋がるものが欲しかった
けどあんたと翔が付き合い初めてからあたしとの関係は終わった。
それが許せなかった」
女は次々話しだす
「なんであたしじゃないの?なんでその子なの?あたしの方が絶対好きなのにって何回も思った」