溺愛ラバーズ
変わらない正門、校舎、運動場。




生徒指導の先生が筋肉マッチョで、毎朝竹刀を持って門に立っていた事を思い出し、笑みを浮かべる。





本当に懐かしい。





友達と屋上で授業をサボったり、遅刻した時は正門から少し離れた塀を登りこっそり教室に行った。




友達と2人乗りして帰る途中に先生に見つかりその場で説教くらう事もあった。





思い返すと結構やんちゃだった。




色々思い出してるうちに気が紛れ、来た道を戻りコンビニで酒を買って帰ろうと体を反転させた。





行く道をすれ違う家族連れや恋人達。





夜遊びの帰りと思われる女子高生。





塾帰りの小学生や中学生。





仕事帰りのサラリーマン。





上京してよかったと思う。





地元を離れず、ここで働いていたらまりあに会えなかった。





支社じゃなく本社を受けてよかった。





コンビニに入り、ビール2本とコーヒー1本、つまみも何個か取りレジに向かった。





会計を済ませ、コンビニを出てホテルに歩き出す。




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