溺愛ラバーズ
昨日、想いが通じ合ってから甘えるようになったまりあ。





寂しいと言って俺に抱き着いてくる。





今まではたくさん我慢をさせてた。





会話も必要最低限。





一緒に行動する事もなかったし、同じベッドで寝る事もなかった。




食事をしながらの会話だって初めてだ。





俺が我慢をさせていた。





今のまりあが本来のまりあなんだと思う。





甘えん坊で寂しがり屋で本当は泣き虫。





食事中に見せる笑顔も全く違っていた。





酷い男だよな……。





これからはたくさん甘やかせたいし、笑顔も見たい。





まりあの願いだって全て聞いてやる。





「樹さん、行ってらっしゃい。」





これから毎朝そう言ってくれる。




「まりあ、忘れ物だ。」





まりあに近付き、唇にキスを落とした。





「これからはキス付きな?」





そう言うと顔を真っ赤にさせ、コクンと頷く。





俺も何やってんだか……。





でも、それほどまりあを愛してるって事だよな。




< 143 / 213 >

この作品をシェア

pagetop