溺愛ラバーズ
それからは、お腹の子の話で盛り上がった。





「樹、赤ん坊の名前は決めたのか?」


「俺は……。まりあは候補あるか?」


「うん。誠くんにしようと思ってるの……どうかな?」


「いいな、その名前。」


「まりあちゃん、まりあちゃん。勘太郎なんてどうだ?いい名だろ?」





なんで親父が付けようとするんだよ……。





「小太郎もいいと思わないかい?」




お袋まで……。





「俺とまりあの子供だからその名前は却下する。誠で決定。」





落胆する両親に俺とまりあは苦笑した。





その後に、お袋は俺の子供時代のアルバムを持って来てまりあと懐かしむように見ていた。





親父は、一升瓶を持って来て酒を煽り始めた。





晩飯も実家で食べる事になり、ホテルについたのが22時前だった。




「疲れただろ?」


「ううん、楽しかった。」





ソファーに座るまりあを俺の体に寄り掛からせる。





まりあが愛しくて堪らない。





愛さないって言ったのにな…。





まりあがあの時の子でよかったと心底思える。




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