溺愛ラバーズ
言うべきか言わざるべきが考えを張り巡らせていると、後ろにある玄関の開く音がした。





「ただいま。樹くんどうし……今日は何かの記念日なの?」





海斗さんは俺とまりあを見て不思議そうにしてる。





何かの記念日だとしてもこの格好はないだろう。





「いや……あの…。」


「海斗さぁん。おかえりなさーい!」





俺の言葉はかれんちゃんに遮られてしまった。





出迎えたかれんちゃんに海斗さんも固まるが、すぐにフッと笑い笑顔を向ける。





「ただいま、かれん。」


「おかえりなさいっ。」


「それは、誘ってるのかな?」


「うん…ダメ?」





海斗さんは靴を脱ぎ、かれんちゃんの腰を寄せ今にもキスしてしまいそうなぐらい顔を近付けた。





「ダメじゃないよ。せっかく可愛いかれんが誘ってくれたんだから、なんでも言う事聞いちゃうよ。」


「海斗さん…。」


「かれんがその格好だったら、僕は必然的に先生をする事になるね。」


「うん…私だけの先生になって?」

「勿論だよ。さぁ、部屋に行ってイケナイ事…しようか。」





周りが見えてないんだろうか。



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