溺愛ラバーズ
女将に見送られ、料亭を出た。





車にエンジンをかけ、自宅まで発進させる。





「疲れた。」





ネクタイを緩めると自然と独り言が出てしまう。





天宮まりあ 18歳。





お金持ち学校と名高い成城学園を3月に卒業。





天宮財閥の三女。





性格は大人しく、おしとやか。





趣味は料理とガーデニング。





男と付き合った事がなく、俺が初めて。





生粋のお嬢様だな。





外見も中身も文句なし。





俺以外の男だったら喜んで飛び付くだろうな。





一週間後には同棲か・・・。





同棲しても自分の生活リズムを変えるつもりはない。





その前に、あまり顔を合わす事もないだろう。





朝は早いし、帰りは遅いしな。





駐車場に車を止め、エントランスに向う。





エレベーターに乗り、15階のボタンを押す。





それにしても、姉妹であんなに違うものなのか?





俺が愛せないと言ったから激怒してたんだよな。





部屋に入るなり、すぐさまシャワーを浴びてそんな事を考えながら眠りについた。



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