溺愛ラバーズ
「仕事は何時に終わったの?」


「19時ぐらいだ。」





そう言った途端また鋭く睨んで来た。





「お姉様は風邪をひいてる。全然熱が下がらないのよ。」


「だからなんだ?」





そんな事言われても困る。




「だからなんだって、なにそれ!責任感じないわけ!?」


「雨の日に友達と遅くまで遊んで来るから風邪ひいたんだろ。濡れてるから風呂に入れと言ったのに入らないし、自業自得じゃないか。俺が責任感じる事なんて一切ない。」





一瞬の出来事だった。





言い終わった瞬間、ビンタが飛んできた。





「最っ低!あんたみたいなバカ男初めて!一度ならず、二度までもっ!家にぐらい連絡しなさいよっ。あんたの為に、夕食を作って待ってるお姉様の気持ちわかる!?」





連絡しなかった俺が悪いが、なんで怒鳴られる。





「あんたが傘を持って行ってないからわざわざ迎えに行ったのに何時間も出でこない。寒くて、あんたが心配で、寂しくて……あんたにお姉様の気持ちわかる!?」





俺を迎えに来た…?





俺を心配してた…?




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