溺愛ラバーズ
午前中はあっというまに過ぎ、昼休みになると社員達は次々と席を立ち休憩に向う。





俺もキリのいいところで仕事を中断し、休憩を取る。




1・2階は吹き抜けでロビー。





3階から上は各課が入っていて、製造課は6階にある。





9階には社員食堂、10・11階は会議室等、12階は社長室になっている。





昼時になると大体みんな動き出すからエレベーターが混雑してしまう。





食堂に着くと満員ではないものの、ほぼ席は埋まってる。





「高杉くん。」





A定食かB定食かで迷ってると後ろから声をかけられた。





「新名部長、お疲れさまです。」


「お疲れ。」





振り向くと営業課の新名部長だった。





外見が若いせいか実年齢より年下に見られがちだが30だ。





まぁ、俺から見ても30には見えないけど。





爽やかで温和な感じがするけど、仕事中は鬼だと聞いた事がある。





言い訳は一切聞かない、相手に絶対ノーとは言わせないなど……。





だから部長まで登り積めたんだろう。





「お昼一緒にいいかな?」

「はい。」



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