幸せな結末
第2話*決戦は金曜日*

再会はため息の後に

年が明けてようやく2週間。

何であの時、アドレスを聞かなかったんだろ…。

俺はパソコンの前で猛烈に後悔していた。

正月ボケをしているのではない。

後悔が溜まりにたまっているのだ。

だから、仕事に集中できないと言う訳である。

後悔だらけの頭に浮かぶのは、去年のクリスマスの出来事だった。

携帯電話を拾ってくれた女の子、楠田美羽ちゃんだ。

肩までのセミロングの黒髪と色素の薄い白い肌、奥二重の目に薄いピンクの唇が印象的な子だった。

かわいいと言うよりもキレイが似合う、そんな子だ。

つい一目惚れしてしまったのは、言うまでもない。
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