幸せな結末

携帯電話で恋人同士?

店の外に出ると、
「――寒ッ…」

私はコートの襟を立てた。

外に出た私を待っていたのは、血管がちぎれるかと思うくらいの寒さだった。

今日は本当に寒過ぎだと思いながら、私はため息をついた。

吐いた息は、真っ白だ。

「早くきてくれないかな…」

コートのポケットに両手をつっこみ、キョロキョロと首を動かした。

クリスマスで浮かれている街中で、それらしき人はいない。

「あれ、ミュウちゃんじゃん?」

ミュウちゃんって、名前が違い過ぎるにも程がある!

楠田美羽って言う、ちゃんとした名前があるのよ…って、さっきのバカ男!

当たり前と言うように、バカ男は私の隣に並んだ。
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