幸せな結末
話しかけた私に、一也さんはわからないと言うように目を丸くした。

「だから…何で、あの4人がいるんですか?」

そう聞いた私に、
「あー、ごめんね」

一也さんが言った。

ごめんね?

謝るようなことだったかしら?

「実は、主任も課長もデートらしくて…」

コソッと、一也さんは耳元で話しかけてきた。

「えっ、ホント?」

聞き返した私に、一也さんが首を縦に振ってうなずいた。

「偶然ここで会っちゃっんだ」

一体どうなってんのよ…。

偶然にも何にしても都合がよ過ぎるような気がする。

「おーい、内緒話は後にしてくれないか?」

東雲さんが言った。
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