幸せな結末
課長が彼氏って、ケータイ小説の話じゃない。

そのケータイ小説の話が現実の世界にあるものなのね。

そう思った私に、
「そんな若宮さんをよく東雲主任が助けてるんだけどね」

堺さんが言った。

「へえ」

何か、知らなかったかも。

一也さんの職場での姿って言うの?

何だか意外な一面を知った気分だ。

「恭吾も親切なもんだよね」

そう言ったのは、東雲さんの彼女…さんかな?

「えっと…」

声をかけた私に、
「理彩」

彼女が言った。

「えっ?」

私は首を傾げる。
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