妄想な彼女
………いろいろ言っておきながら
きちんと部室に来てしまう俺って……
で、でも…中に入ることが出来ず扉の前をウロウロ
まじで何やってんだ…俺…
「はぁ…やっぱ帰ろ」
「じょうりくサンっっ!」
えっ!?
振り返るとそこには…
「円城さんっ!?」
すると彼女は惚れてしまうくらいの笑顔で俺に駆け寄ってきた
「じょうりくサン。もしかしたら来てくれないかもしれないって思ってました!」
「や…あの」「でも!」
話を聞けぇ!
…なんて俺の心の叫び聞こえてるはずもなく
円城さんは両手をバッと広げたまま語り始める
「こうして来てくれたんですねぇ~
あたし、すっごく嬉しいです!」
「や…だから、あの…」「あ!」
自分の世界に入っていた円城さんが俺の方を向いたかと思ったら
いきなり手を握ってきた
「部活のみんなにも紹介しますね!
さぁ!入った入った!」
グイグイグイ
「ちょっ…だから…おいっ!」
俺の意思なんて完全に無視して強制的に部室に入らされた