妄想な彼女
―ガチャ
「皆さん!つれてきましたよぉ~~~」
扉を開けると直ぐに叫んだ円城さん
その場にいた部員がこっちを見た
視線が痛い
「あれ?常陸じゃん!」
タオルで鉢巻きしている男子がこっちに向かって歩いてきた
「観月…?」
駆け寄ってきたのは観月っていう俺と同じクラスで、気さくな性格で誰とでも仲良い感じ
何度か話したことがあるくらいだけど結構良い奴で…
って…
「観月って演劇部だったのか?」
「あぁ。妹に言われて無理矢理な~」
い、妹…??
「…妹って誰?」
そう訊くと、何故か観月は首を傾げた
「今、お前の横にいんじゃん。」
え…?横って…
ふっと横を見ると…円城が1人で何かぶつぶつ言っていた
「え…?円城さんが妹?」
「あぁ。」