妄想な彼女



『続いて聖園高校演劇部の作品“もしも君を忘れられたら…”を公演いたします』


放送が流れ緊張が一気に高まった


「さぁ。棗サン!頑張りましょー!」



「お、おう…」


コイツは本当に熱があるのか?と疑ってしまうくらいに円城は元気に話しかけてきた


円城がステージに出ていく――

客席からはパチパチという拍手が聞こえてきた



いよいよ――始まった



改めて実感した



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