妄想な彼女



しかし、本当にキスしているように見えるのか
客席はざわついている



俺は顔を離し円城の顔を見つめる


ざわつきはなくなり

みんなが息をのんで舞台を見ている

―そんな空気だった




『樹理…幸せにするよ。』


ぎゅうぅっ…


力強く抱きしめる



ガガガ…


パチパチパチパチパチパチ


幕が閉まる音と同時に拍手の嵐がおきた




< 144 / 326 >

この作品をシェア

pagetop