妄想な彼女
沖田総司は…
――
なんだよ。これ…
ざわついた玄関と破かれている演劇部のポスター…
俺はあまりもの酷さに声が出なかった
「おはよーございますぅ!」
元気良い円城の声が聞こえ振り返ると、円城はポスターに気付いたのか顔が曇る
「な…なに、これ…」
さすがの円城もショックなのかよろよろとポスターに近づく
「…ひどいっ」
円城のこんな顔、初めて見た(演技以外で)
悲しそうな、悔しそうな顔でただただポスターを見ていた