妄想な彼女
「あれは入学式から一週間後のことでした…」
おーい。なんかいきなり語り始めましたけど…
「放課後、部活に行こうとしたときに見てしまったのです!」
そう叫ぶと円城は俺をビシッと指さした
「棗サンと美女がキッスゥ~をしてるとこをっ!!」
「「はぁっ!?」」
俺も含め、その場にいた演劇部員全員が首を傾げながら叫んだ
「だ、だからなんだよっ!」
「ってか美緒、お前人の事情を覗き見したってことか?」
観月の問いに円城はじぃっとこちらを見てきた
「……まぁ。一般的にはそうとも言いますが。」
そ…………
「そうとしか言わねぇよ!!!!
アメリカでもブラジルでもフランスでも、覗き見としか言わねぇよっ!」
「まぁ。そんな事は置いといて…」
「置いとくなっ!!」