妄想な彼女


「あたしだって、人のキッスゥ~を見てしまうのはいけないと思いましたっ!」


ぁ、あの…キッスゥ~って言い方どーにかならないんすかね?


「でもあまりにも素敵なシーンだったので!
あ!これは演劇のネタになるっ!と思いまして!
しばらく見てたんです!」


誇らしく言えることか…?

「そしたら棗サンは美女さんに呟きました。」


すると手を組んでいた円城のほわ~んとした表情がパッと変わった


「“バカだな…俺がお前以外の女、見るわけねぇだろ?”」

「…っ!!」


空気が一瞬にして変わった気がした


円城の台詞は確かに俺っぽく、目付きまでも違った


「…てな感じで口説いてたんですよ~キャハ☆」


い、今のは見間違いか…?



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