妄想な彼女
「沖田は幼い頃に両親を亡くし、局長の近藤勇とは本物の家族のように、いや!それ以上の関係性だったのです!
おまけに近藤勇と沖田総司の“剣”は瓜二つ!そっくりだったのです!
さっきも言いましたが、沖田総司の方が近藤勇より強かったっていう説もあるんですっ!
沖田総司は天才だったからいつの間にか師である近藤を越えてしまったんですねぇ~
あぁ…なんて悲劇的なのぉ~~!!!
しか~し!沖田は若くして病気にかかり…
新撰組をやむ終えず休みますっ…
沖田は…病の床につきながらも、いつか新撰組に戻り近藤と一緒に再び戦う事を目標に日々努力していくわけですっっ!
しか~~~~~~~~~~~しっ!!!
時は無情なもので…っ
沖田の病は一向に治る気配はなく、後に起き上がることも出来なくなってしまうのです!
床につきながらも沖田はいつやってくるか分からない自分の死よりも…
近藤の命が気がかりで毎日のように無事であるように願うんです!
…まぁ。沖田の素晴らしさを伝えるには近藤勇の存在はかかせません。
今の説明を聞いて分かりましたか!?
沖田は素晴らしい人物だったのです!天才剣士だったのです!
…それをっ、《ただの侍》と言う始末…
演劇部として活動し始め4年になりますが…っ。いや!5年になろうとしていますがっ!
こんなに虚しさ、悲しさ…そして屈辱的な思いをしたのは初めてです…っ!
もう二度と沖田を《ただの侍》などと言わないでほしいです!」
「わ、わわわ…分かった!分かったからっ!」
いつにもまして長かったな。
てゆうか半分以上、前に聞いたことあるし…
まぁ、俺が悪いんだけどさ…
俺はもう二度とコイツの前で余計な事を言わないようにしよう。と心に決めた――