妄想な彼女
『くらえっっ!』
『ぐわぁっ…』
『ふっ…これで近藤勇も終わりだなっ』
『お、き…た…沖田っ…』
「すっっっっっっっっっっっっっっっごいじゃないですかぁ!」
近藤勇の最期のシーン…沈黙な中、それを破ったのは美緒だった
「あぁ!思い起こせば長い道のりでした…っ
あの日、棗サンと美女がキッスゥ~をしているところを見て、なんとか演劇部に入部してもらい!そして最初の演劇!あんなに棒読みやる気ナシ…
そんなっ…そんな棗サンが今、こうして近藤勇をやりぬいてる…っ
ここまでやったかいがありましたっ!…っうぅ」
美緒は目頭を押さえ涙をこらえている
「…そこまで言わなくても」
…なんか照れるじゃねぇかっ
「全部っ…私のおかげですね!」
…はぁ!?
俺の手を力強く握りブンブン振る
「痛っ…痛たたた…っ
痛ぇよっっ!!」
ーバッ!
「円城美緒は!この上ない喜びを感じておりますぅ!!!」