妄想な彼女
「む、無理って…何が?」
「人数が足りなさすぎる…」
人数…?
辺りを見回すと俺も含めて9人
ロミジュリの公演に何人必要かは分からねぇけど、確かにこれは難しい
「えぇぇぇええぇぇえ~!?!?」
うるさっ!
耳を押さえて円城を見ると、壁に額をつけてうなだれてる
「なにしてんだよ?」
「ショック…」
「いや、分かるけど…」
何もギャグアニメみたいな反応とらなくても…
「棗サンには分かりませんよ…
この悔しさともどかしさ…」
「確かに俺は円城に比べたら知らないことが多いけど
なにも全てをその通りにしなくてもいいんじゃないのか?」
「……え?」
円城はポカーンとしながら俺を見てる
ま、また変な事言ったか?
円城は顎に手を当てて何やら考えている
「…そっか!分かりました!」
な、なにが?
「こうなったらさっそく考えないと!」
「あ、あの…」
「棗サンありがとうございます!」
バタン!!
「え…?」
い、意味わかんね~