妄想な彼女
「ま、まぁまぁ…冷静になりましょう。」
アカリが俺たちの中に割って入ってくる
「お前、とことんコイツの見方だな?」
「こーゆうところが可愛いんじゃない♪」
輝くような笑顔で言うアカリ
あぁ…頭痛くなってきた。
「……とにかく。なんで果たし状なワケ?」
頭を抱えた河辺が呆れた顔で訊いた
うん、お前も俺と同じなんだな…
「だって、普通に『3年生を送る会やるので来てください』なんて言っても面白くないじゃないですか。」
…まぁ、それはあるけど。
「安心してください!中身はいたって普通です!
アタシが今回このような作戦にしたのは、先輩たちに一瞬ドキッとさせたかったからです!
演劇においても、日常生活においても、『掴み』というのは大切です!最初この果たし状を見たら、『え!?果たし状って?!自分何かしたのかな!?』って思いドキドキしながら手紙を開く…
しかし実際は3年生を送る会だった――みたいな?」
あーはいはい。なるほどね。確かにコイツが考えそうなことだ。