妄想な彼女




「女優…」

美緒は目を丸くして言った



「あぁ。
美緒…お前だって女優、やってみたいんだろ?」


「…はい」


コクリと力強くこたえる


「俺も夢を見つけた。画家になりたいって、お前と接してて思えた。」

「画家…
棗サンにぴったりですね!」



ニッコリ笑う美緒



グイッ

俺は気づくと美緒を抱き締めていた



「ちょっ…!棗サン?」

「うるさい。少しだけでいいからこのまま…」




美緒を抱き締めているとホッとする



画家になるという夢を持った俺に

これから待ち受けているであろう“試練”



怖くてたまんなかったけど、美緒といるとき…そんな感情ななくなった


「夢を…叶えよう」


「は、はいっ!」







< 323 / 326 >

この作品をシェア

pagetop