妄想な彼女
「女優…」
美緒は目を丸くして言った
「あぁ。
美緒…お前だって女優、やってみたいんだろ?」
「…はい」
コクリと力強くこたえる
「俺も夢を見つけた。画家になりたいって、お前と接してて思えた。」
「画家…
棗サンにぴったりですね!」
ニッコリ笑う美緒
グイッ
俺は気づくと美緒を抱き締めていた
「ちょっ…!棗サン?」
「うるさい。少しだけでいいからこのまま…」
美緒を抱き締めているとホッとする
画家になるという夢を持った俺に
これから待ち受けているであろう“試練”
怖くてたまんなかったけど、美緒といるとき…そんな感情ななくなった
「夢を…叶えよう」
「は、はいっ!」