妄想な彼女



―ガチャ


部室に戻ると部員たちの視線が注がれる


う゛…イタイかも…




バタバタっ


「よかった…棗サン戻って来てくれたんですねっ…」


涙目になりながら円城が駆け寄ってくる


「…ごめんなさい。あたし…
棗サンがやりたくなくなるのも当たり前ですよね…」


「い、いや…
悪いの俺なのになんでお前が謝ってんだよ…」


俺をちらっ見てから思いっきり俯く


「え?あ…いや。あたしが悪いんですっ…」

「だから俺だって…」


クスクス


何故か笑い声が聞こえる


「2人ともーきりがないよっ!」


河辺が笑いを堪えながら言ってくる


「「あ…」」


「美ー緒!2人で練習してきたら?
あたし達は大道具作ってるから!」


何故かウィンクをする河辺に俺と円城は戸惑った


「え?う、うん…

じ、じゃあ…あっちで…」


円城は部室の端の方を指さした


「あぁ。」




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