妄想な彼女
「円城…お、俺…」
「焦ってたんです…」
ぼそりと呟いた円城の言葉に俺はハッとした
今、俺…何を言いかけたんだろう…
「焦ってた…?
演劇大会まで時間がないことをか?」
すると円城は俯いた
「それもありますけど…っ。あの…」
「…ん?」
俺が首を傾げていると円城は首をプルプルと横に振る
「な、なんでもないです!」
「そ、う?
じゃあ練習…する?」
初めて自分から練習しようと言った
もしかして俺、少しずつココが好きになってる…?
「はいっ!」
今までで一番の笑顔で円城は頷いた