妄想な彼女


『キミヲアイシテイル』


………





やっぱり上手く言えない


「焦らないでくださいっ!棗サン!
ただでさえ難しい演技なんですからっ感情を込めるのに時間がかかるのは当たり前です!」


円城はゆっくり俺に付き合ってくれた




「円城はどうやった…?」


「……へ?」


「円城はどうやって愛する演技をするんだ?」


すると円城は何故か固まった


「おい。円城…っ「やめておいたほうがいいですっ!」


右手を前に突き出して首を何度も横に振りながら円城は叫んだ


…は?


「なんでだよ…」←ちょっと不機嫌

「な、ん…あのっ!
あたしのやり方は変なので!他の人とは違うと思うので…!
あたしには…き、訊かないほうが」


「関係ねぇだろ?
お前は俺に指導してんだろ?」

「し、指導なんて…!そんな恐れ多いことしませんっ…」



なんだよ。恐れ多いこと…って


「いーから教えろ。」

むにゅっ

「ふぎぇっ!」


俺は円城のほっぺたをつまんだ。
案の定、円城からは変な声が発せられる


「ひはっ…!ひはいへふ…っ」


俺の手をつかみ必死に離そうとするが、びくともしない。


「お・し・え・ろ。」

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