リボン
別々の高校生活、知らないお互いの友達―…。

中学生の時には考えられない状況に戸惑いは隠せなかった。

あたしは心から信じられる友達なんか出来なくて、つまらない不安な生活をおくることになった。

朝と帰りの電車ではアツキに会えた。それだけが唯一の支えだったんだ。
「ミキ♪俺の友達がな―…。」
「ミキ♪俺のクラスの女子がな―…。」
アツキはいっつも笑顔であたしに話すの。


良かった。アツキが楽しそうで―…。

あたしはアツキの手を握りながらアツキの話を聞く。あたしが降りる1つ前の駅でアツキとバイバイする。それからは一人で居る。

入学したばっかりの時はアツキは電車を降りるとメールをくれたけど今はあんまりくれなくなったね。

どんなに辛いことがあっても
昨日の夜不安で泣いていても
アツキ あなたの笑顔を見れたからあたしはがんばれたんだよ



入学したばっかりの4月。アツキとは こんな感じで―…。

でも、アツキの話を聞いて、アツキの笑顔を見て、あたしは焦っているの。今だって―…。
『あたしもアツキみたいにならないと』って思ってもがいてる。
昔はこんな焦りはなかったのにね。
< 3 / 6 >

この作品をシェア

pagetop