黒の三日月
剣を渡され、ヒイラギがたった1人しかいない舞台へ。

ヒイラギはしてはいけない恋をして、その結果恋人を殺されてしまった。

そこへ私がやって来てヒイラギを責め、その言葉にヒイラギは激怒して兄弟喧嘩へと……と言うのが此処までの流れ。

最初は殴り合いと魔法の攻防。それでは通じないと分かったら、剣で対抗。

ちゃんと台本通りに動いてくれている。私もヒイラギも。


剣を構えた時、私は違和感を覚えた。

さっき受け取った時にはそんなに感じなかったその違和感は、

ヒイラギに今まで当たらなかった1撃が当たった時にそれは違和感ではなかった事を教えてくれた。


「な……っ」

「ちょっと、あれどういう事よ!?」
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