黒の三日月
3章 秋桜は優しく微笑んで
『……って言っているだろう!? お前だってそれを……』
「分かっているさ。それくらい」
『……あの人に、言われたのか?』
「いいや。これは俺の意思だ。あいつは関係ない」
『だったら尚更……!』
「お前の言いたい事も分かっている。だが、お前は知っているだろう? 俺は1度決めたら曲げない男だって」
『ああ……だけど……』
「だったら諦めろ」
月明かりに照らされた何もない暗い部屋の中で1人、ヒイラギは一方的に電話を切った。
「分かっているさ。それくらい」
『……あの人に、言われたのか?』
「いいや。これは俺の意思だ。あいつは関係ない」
『だったら尚更……!』
「お前の言いたい事も分かっている。だが、お前は知っているだろう? 俺は1度決めたら曲げない男だって」
『ああ……だけど……』
「だったら諦めろ」
月明かりに照らされた何もない暗い部屋の中で1人、ヒイラギは一方的に電話を切った。