黒の三日月
「話しても良いかな? ヒイラギが止めても俺は話すけどね」

私とヒイラギの会話が終わるのを待っていた倉山が、

話を切り出すタイミングを見付けたのか私達にそう告げた。


「良いよ、話して」

「分かった。……じゃあ、まずは結論から言おうか」


息をのんで私は倉山の次の言葉を待った。

次の瞬間に聞こえた倉山が言う“結論”に私の覚悟はもろく崩れた。

そんな言葉を言われたら、誰だって動揺してしまう。
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