黒の三日月

とある場所に死神が住む国があった。住人は全て死神。

殆どの死神がそこで暮らしている。しかし中には人間に混ざって地上で暮らす者もいる。

普段は見えない死神ではあるが、人間に姿を変えている間のみだけ誰にでも見える存在である。

だが稀に人間に化けている訳でもないのに死神が見える人間がいる。

何故見えるのか?　理由は2通りある。1つ目は無駄に霊感が強い事。

テレビに出ているような霊能力者よりも強力な霊感でなければ見えない。

そしてもう1つが、1000年に1度、死神の王の花嫁に選ばれる事。

死神の王は1000年に1度変わる。

その時、王に就任した祝いとして人間の世界から好みの者を選び、花嫁にすることが出来る。