黒の三日月
特別な事と言えばたまに倉山とサトル、部活のない日は優衣も一緒に、

倉山とヒイラギと3人で行った喫茶店に行っているくらいで。

行くと高確率で私はボロボロと泣いてしまう事があった。

それでも行くのはヒイラギとの思い出の場所だったからであって。

ある時に私は倉山に聞いた。

私が花嫁から除外された所為で誰かがまた犠牲になったんじゃないかと言う事を。

聞いたら聞いたで倉山は適当に話を微妙にずらしてきた。

それが私を傷つけない為の配慮なのかどうかは定かではない。

でも、花嫁から除外されたら消えると思っていた死神が見えるこの力。

未だに消えていないのは後遺症と同じだと言う事は教えてくれた。

持っていてもそんなに害はないらしい。
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