黒の三日月
「岩代、ちょっと一緒に来て欲しい場所があるんだけど」
突然、倉山が少し照れくさそうにしながらそう発する。
こういうパターンって大抵が告白なんだろう。でも私は直感的にそれは違うと思った。
だって本当にそうならばもう少しこそこそとしていたって良いと思うから。その予想は、
「2人きりは流石に勘違いされやすいからさ、園川(そのかわ)と一緒でも良い。駄目かな?」
という一言で的中した。でも優衣はまだ無理だと思う。だって……。
「優衣は部活だから多分無理だと思うな」
倉山が“そうか”と思い出したかのような感じの表情をすると、
近くにいた誰かの腕を掴んだ。その人の都合なんて関係ないようで、
有無を言わさず半ば強引に。……その相手に私はかなり不機嫌になる。
突然、倉山が少し照れくさそうにしながらそう発する。
こういうパターンって大抵が告白なんだろう。でも私は直感的にそれは違うと思った。
だって本当にそうならばもう少しこそこそとしていたって良いと思うから。その予想は、
「2人きりは流石に勘違いされやすいからさ、園川(そのかわ)と一緒でも良い。駄目かな?」
という一言で的中した。でも優衣はまだ無理だと思う。だって……。
「優衣は部活だから多分無理だと思うな」
倉山が“そうか”と思い出したかのような感じの表情をすると、
近くにいた誰かの腕を掴んだ。その人の都合なんて関係ないようで、
有無を言わさず半ば強引に。……その相手に私はかなり不機嫌になる。