全てがキミだった
恵太が1年生の時からずっと着けていたリストバンドだ。
私たちが高校3年の夏に恵太がいきなりそれを私に預けたの。
「向日葵ー」
授業が終わって教室で帰る支度をしていたら恵太が私のことを呼んだ。
「なあに?」
私は笑顔で返事を返す。
「放課後ちょっと時間あるか?」
「うん!大丈夫だよ。」
「じゃあ屋上行かねえか?」
「あっ!うん!!いいよー。」
「よしっ!行くか。」
「うん!」
私たちは屋上に向かった。