ス キ ナ ヒ ト

「おぉ、山崎!久しぶりだな。今日はどうした?」
「こっちにヘルプに来ることになって」
「そうか。山崎と久しぶりに仕事できて嬉しいよ」
「俺もです」
2人が話していると、高知さんを訪ねてお客様が来ていると呼び出しがあって高知さんは行ってしまった。あたしはコーヒーを入れ終えて片付けをしていた。
「ねぇ、このネクタイどう?」
振り向くと、黒っぽいスーツの男の人は鏡の前でネクタイを直しながらあたしのほうを向いていた。突然話しかけられて驚いて言葉に詰まっていると、
「変?」
と、眉をしかめて鏡を覗き込んだ。
「あたしは好きですよ。かわいい」


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