【短編】コクレン部。-あたしの恋の練習台-
「ちぃーちゃぁぁぁ〜ん、3人足りないとか同好会とか、それを言っちゃあいけねェよぅ」
「あーもー、うざい!はいはい、すみませんね、おちゃらけ部長」
部活のほうは、依頼こそやっとチラホラ来はじめたけど、部員はさっぱり集まらず。
先輩とあたし。
2人だけのままだ。
「おちゃらけってさァ。それはないよ〜・・・・。ちぃーちゃんって、相変わらずキツいことをサラッと言ってくれちゃうのね」
「それがチカじゃないですかぁ。部長さん、そうは言ってもけっこう好きなくせにぃ」
「あ、バレちった? でへへ〜。さっすがサヤちゃん!ちぃーちゃんの親友だけあるッ!」
サヤは、あたしがコクレン部に入ったことをすごく喜んでくれて。
その関係でおちゃらけ部長ともお知り合いになった。
あたしがあの日、みんなの前で噂について話したことは、サヤは次の日になってから知ったんだ。
もちろん、先輩が校内中を触れ回って宣伝活動をしていたのは知っていたけど。
塾のクラス分けテストがあって、放課後になるとすぐに帰らなければならなかった。