【短編】コクレン部。-あたしの恋の練習台-
 
だけど、やきもちだけならまだカワイイもんだと思うんだ。

避けたいのは、溜りに溜まったやきもちがいつか爆発して、そのことでコクレン部がどうにかなってしまうこと。

それだけは嫌だ。


・・・・もしもの話。

もしもあたしがコクレン部をやめて先輩に告白したとする。

先輩もあたしのことが好きで、つき合おうってなった。

でもそれだと部則を破ったことになって、残っていた先輩もコクレン部をやめなきゃならなくなる。

それすなわち、廃部。


告白以前に、あたしが理由も言わずに退部したいと言っても認めてもらえないだろうけど。

どっちにしろ、あたしが先輩を好きだって本人にバレた時点で終わりだから・・・・。

この気持ちは、ツラいけどずっと隠し続けるにこしたことはない。


『チ〜カ!』

「ん?」

『あたしはさぁ、チカと先輩のコンビ好きだよ。チカにあんな楽しそうな顔をさせられるの、先輩にしかできないと思うな』

「・・・・」

『だからさチカ、自分の気持ちに素直になるのが一番だと思うの。あたし、応援してる!』
 

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