君に恋することⅠ-未来-
昼休みはいつもと同じで
篤希と笑ってお弁当。





でも…
あたしが見る世界に色は消え、
白黒の世界へとなっていた。





白黒の世界って不気味なんだ…。
赤、ピンク、黄色…
もう一度色が欲しいな。



もう一度…
心の底から笑える日はくるかな。






「元気ねぇじゃん?」
「そ、そうかな?」
「キスして欲しいの?」





…してほしいよ。
けど怖いんだ。
昨日の記憶が戻ってくるようで。






「キスしとく?」




“キスして”とだだ捏ねた時以来…
凄く普通に言ってくれる篤希。





それはあたしに気遣ってるんだよね?
知ってるんだよ…気づいてるんだよ。





その優しさが心に染めていたのに…。




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