鬼兵隊に所属して、幹部の人間を真選組の副長は知らないと・・・。

普通、敵の幹部のことくらい覚えてるだろ・・・。

・・・って言っても私も知らないが・・・。

「なんなら腕の立つ奴からかかってくるがいい」

「はぁ!?なっ何言ってんだお前」

「なんなら副長。あんたでもいい」

「ッチ。俺も舐められたもんだ。だが女の相手は山崎で十分だ」

「は!?ふっ副長」

「いいから適当にやってこい」

「・・・はぁ」

「・・・適当じゃ私には勝てない」

私は電光石火の早さで山崎が刀に手をかけ抜いた瞬間に

私の刀で弾き飛ばした。

ギィィィン

あたりに刀の交わる音しか響かず、静かに風が吹いた。

「・・・・え・・・・居合?」

山崎は間抜けな声を出し自分のはじかれた刀を見て目を点にしていた。

「・・・真選組はこの程度なのか?」

私が嫌味に笑うと土方はバツが悪そうな顔をしていた。

「ックソ!」

「・・・これでも足手まといになるか?」

「いっ今のは山崎が油断してただけだ」

「なら、もう一度やる?」

私は自分の刀に自分の指を滑らせた。

指からは血が滴っている。

「おっお前何やってんだよ」

「・・・ククク。ハンデだ」

「っくそ・・・」

土方は山崎の刀を拾い山崎に返した。

「私闘は切腹なんだよ。とりあえずお前、ついてこい」

土方は歩きだし私は土方の後をついて行った。

山崎はおびえた顔で私を見ていたが私は気にもとめなかった。

◆◇◆◇◆◇

「近藤さん。真選組に入隊希望者が居るんだが・・・」

「ああ。大歓迎だ」

「はぁ!?近藤さん女だぞ!」

「いいじゃないか。華があって」

「そっそういう意味じゃない!」


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