紅
月日の流れ
真選組で伊藤と接触した。
たくさんのことを教えてもらった。
人が居なくなる時間帯
人どうりの少ない廊下
人の入らない部屋
そして
幹部たちの弱点
真選組は私を受け入れた
まあ、おそらく土方はまだ納得していないようだったが
あんなやつどうでもいい。
早くここからでて、高杉の元に戻るんだ。
「桜殿、今日もいい天気だな」
縁側に腰かけている私のところに近藤がお茶を持ってきた。
「もう、ここの生活にはなれたか?」
「・・・はい」
この人は人が良すぎる。
ほんと間抜けな奴だ。
「そういえば、ずっと聞きたかったんだが、
どうして真選組に入りたいと思ったんだ?」
「・・・・」
「い、いやなら別に答えなくていいぞ!」
そんな事を聞かれると思わなかったので
私は必死に言い訳を考えた。
そのいいわけは
「・・・幼いころ両親が殺された。
辛かった。悲しかった。だから・・。
人のために働きたい・・・
もうこんな辛い思いをする子が居なくなって欲しいだからだ・・・」
適当に言ったことだった。
しかしこのバカは
涙を流していた。