二人だけの秘密
得意先に戻って
運用方法の説明を澤辺さんと二人で行った。


得意先の方々も
きちんと話を聞いてくれた。
「まっ。わからんかったらまた松木さんに聞くよ~
なぁ。まっちゃん。」

「いやぁ僕もう年だからこんなの覚えてませんよ。
アハハハハ」


和やかに時間は過ぎていく。

「以上です」
澤辺さんがそう言って一通りの説明を終えたのが
14時半だった。


得意先を後にし、
私と澤辺さんは松木さんの運転する車に乗り
そのまま観光へ出かけた。


「僕のオススメはねやっぱ滝。
いいよ~。癒される感じで」
そう言って松木さんは連れて行ってくれた。


併設されている駐車場に着いて
車から降りると
空気が澄んでいて心がとても癒される感じがする。

「これってパワースポットってやつ?
なんか空気が違うよね」
澤辺さんが言った。


「マイナスイオン出まくりですよね。きっと」


荘厳な滝。
平日にも関わらず観光客も大勢でツアー客に交じって
スーツを着込んだ3人。。。

ちょっと浮いてるよね。


石畳の階段はパンプスには辛いな。
私は段をしっかり確認しながら階段を上った。
すたこらビュースポットに向かう松木さん。

澤辺さんは私を気遣ってか
少し前で待っていてくれた。

「女の子は大変だよね。歩きにくいね、こういう足場は」
澤辺さんの優しさに少し触れた気がした。


ビュースポットに辿り着く。
滝のしぶきが飛んできそうなくらい近い。
「いやぁ凄いですね。これは来たかいがありましたよ」
澤辺さんは圧巻とした感じで松木さんを話をしていた。


私は普段の仕事の忙しさから解放されて
自然と触れ合う事ができて大満足していた。


その後は寺院や山の上の展望台にも連れて行ってもらって
観光を満喫できた。


ふと松木さんが言った。
「そういや。今日の宿は大丈夫なの?」


・・・
忘れてた。
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